無酸症,無酸症とは

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無酸症
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 無酸症とは、胃液に塩酸がない状態をいいます。これも胃酸過多症と同じように胃液の検査が必要です。また、無酸であっても、なにも症状がないときには病気というわけではなく、なんらかの症状が無酸のためにあらわれる場合に初めて無酸症とよばれるわけです。

 厳密な意味での無酸症は、詳細な胃液検査をしても塩酸が認められない状態をいいます。最近では、ガストリンを注射して、塩酸の分泌の状態を見る方法が行われるようになり、これによると、以前考えられたほど完全な無酸は少ないことがわかりました。
 
 それゆえ、胃液の塩酸濃度の低いもの、すなわち低酸症も一括して、低無酸症と呼ぶこともあります。これは低酸の程度の強いものは無酸とほとんど同じような症状を示すからです。

 無酸をしめす病気の代表的なものは悪性貧血です。また慢性胃炎(萎縮性胃炎)でも低酸、無酸を示します。また進行した胃がんでも同様です。このように、なにか器質的の病気が胃に発見される場合には、無酸症とは呼ばずに、個々の病名が付けられます。

 ★ 原因

 低酸症および無酸症も胃酸過多症と同じように、次に上げるようないろいろな原因で起こります。

 体質
 体質に起因する場合が少なくありません。低酸症および無酸症を起こすような体質の人の場合は、しばしば胃の運動も減退し、いわゆる胃アトニーを伴うことが少なくありませんし、胃下垂もしばしば合併します。

 しかし、年齢的関係も考えなければなりません。若い人で低酸ないし無酸がみられ、しかも胃アトニーがあれば、体質的なものと考えてよいのでしょうが、高 年者では、低酸ないし無酸の率が多くなるため、その原因をはっきりさせるのがむずかしくなります。

 胃の病気
 胃に器質的の病変が起これば、胃腺の萎縮、消失を起こし、そのために低酸ないし無酸となります。これは萎縮性胃炎にみられ、悪性貧血でも同様です。

 進行した胃がんに無酸が多くみられることは前述しましたが、また、手術によって胃を切除したときに無酸が起こるのは当然です。

 その他
 機能的な塩酸分泌減退は、鉄欠乏性貧血、ビタミンB群欠乏症、内分泌疾患にみられます。高温、多湿な気候では、胃液の分泌が少なくなります。したがって、ふだんから低酸の人は、夏に無酸となることがあります。

 ★ 症状と経過

 低・無酸の人は、過酸に人に比べると症状が少ない傾向があります。胃液に塩酸がないと、胃における消化作用が行われないために、消化不良が起こり、下痢 を起こしやすいといわれていますが、このようなことは、案外少ないようです。それは、膵液がよく分泌されていれば、たとえ胃において消化がよく行われなく ても、腸でじゅうぶん消化が行われるからです。

 低・無酸の人に起こりやすい症状としては、一般に食欲が低下することが多く、食後にみぞおちがはったりします。このような症状には、胃液の塩酸の欠乏と、胃運動の低下が関係しています。

 低酸ないし無酸の人には、前述したように、胃アトニーや胃下垂が合併することが少なくありません。この場合には、特に食後にみぞおちがはって重苦しい状態が起こります。

 あい気(ゲップ)や胸焼けを訴えることも少なくありませんが、酸性あい気は起こりません。

 経過
 低酸ないし無酸症の症状は、常に一定しているものではなく、起きたり起きなかったりして、変化するのがふつうです。特に暴飲暴食などによって悪化し、そのほか過労、気候の変化、特に気温の上昇が影響するものです。

 無酸症では胃酸過多と違い、みぞおちの痛みを訴えることはまれで、もし痛みがあれば、ほかの病気を考えた方がよいのです。

 合併症
 無酸症を放置しておいても特に重大な合併症は起こりません。しかし食欲がなくて、栄養の低下が起こったときには注意が必要です。悪性貧血に合併した無酸症は直ちに治療を受けることが大切です。
 




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