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扁桃肥大
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 ● 扁桃組織

 扁桃組織は、被膜によっておおわれた一つのリンパ組織のかたまりで、上咽頭と中咽頭の粘膜にあります。

 この組織は、その位置によって、口蓋扁桃(ふつう扁桃腺と呼ばれているもので、口腔の奥の両側にある)、咽頭扁桃(アデノイドともいい、鼻腔と咽頭の間にある)、舌扁桃(舌のつけ根にある)、耳管扁桃(耳管口の周囲にある)などに分けられます。

 これらの組織は、咽頭部を取り囲んだ環になっていますので、「咽頭リンパ環」とも呼ばれています。

 扁桃は、抗体を作り出している場所であり、内分泌部の影響や、多くの内的、外的刺激に反応しています。

 扁桃組織は温血動物の特徴の一つです。人間ではその発育が非常によく、出生直後にはほとんど認められませんが、幼少年期には著しく大きさをまし(したがって、扁桃の働きは、幼少年期に重要だと考えられる)、青壮年期に最大となります。しかし発育肥大の程度には個人差があります。

 発育肥大は咽頭扁桃から口蓋扁桃、最後に舌扁桃という順に、上から下に向かう傾向が見られます。したがって、咽頭扁桃肥大は比較的低年齢(4〜8歳)に、口蓋扁桃は少し年長の児童に、また、舌扁桃肥大は青壮年以後に問題となります。

 アデノイドは思春期に萎縮の傾向を示し、通常18〜20歳で隆起を認めないほどになります。

 ● 生理的肥大と病的肥大

 肥大が生理的なものか病的なものかを決めるのはむずかしい問題ですが、一般的なものには、軽度の肥大は生理的で、高度の肥大は病的と考えられます。

 肥大は年齢的に差異があり、特に小児では、肥大しているからといって、直ちに病的とはいえません。扁桃表面が平らでやわらかく、丸みを帯びていれば、だいたい生理的肥大と考えてまちがいありません。

 表面がかたく凹凸のある場合には、炎症を繰り返す病的肥大とみられます。また、高度に肥大は、慢性の炎症があるとしてよく、曲種的な障害のほかに、全身的な障害の原因となることも少なくありません。
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 リンパ組織に肥大には、体質的な要素があることは疑いのない事実です。家族的にもしばしば口蓋扁桃や咽頭扁桃の肥大が認められることがあり、物質代謝や内分泌の因子がこれに関係してくるものと考えられています。
 

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